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DHC翻訳新人賞 プロ翻訳家デビューインタビュー (スコジ泉さん)

今回は、『DHC翻訳新人賞』で入賞され、『ベスト・アメリカン・短編ミステリ』(DHC刊)の「二千ボルト」と「Gメン」という作品を翻訳し、プロデビューされたスコジ泉さんにインタビューしました。

Q 「DHC翻訳新人賞」で見事、優秀賞を受賞されてプロデビューされたわけですが、新人賞に応募されたきっかけや理由を教えてください。
A オンラインの勉強会で翻訳を一年半ほど勉強し、翻訳って面白いんだなあと感じ始めたところでした。「DHC翻訳新人賞」には力試しのつもりで応募しました。
Q 『ベスト・アメリカン・短編ミステリ』で翻訳家デビューが決まった時のお気持ちを教えてください。
A コンテストで賞をいただいたこと自体が信じられなかったのですが、その際に翻訳の依頼があるとうかがっていました。 でも本当にそんないい話があるものだろうか、とまた半信半疑で、楽しみのような怖いような複雑な気分でした。

そして、この短編集から二編です、と連絡をいただいたときには、やはり嬉しさ半分、不安半分でした。 担当作品の希望を入れられるとのことでしたので、とにかく早めに全体に目を通そうと焦って読みました。

一番好きな短めの作品を一編と、じっくり取り組めば取り組むほど興味がわいてくる長めの作品という取り合わせを割り当てていただき、とてもいい経験をさせていただきました。
Q 新人賞の課題文を翻訳される際に、心がけたことや気をつけた点などを教えてください。
A 講評にもいただいたとおり、今から思うと推敲が全然足りていなかったのですが、自分では日本語として通じるように練ったつもりでした。

学術的な難しい課題文だと思いましたので、大学で講義を聞いているような気分で、著者の主張や論理の組み立てを忠実に汲み取ろうと思いました。

文章だけでは曖昧にしかわからなかった部分については、自分が確信を持てるまで背景を調査して裏付けを取るようにしました。
Q 翻訳に関して、これまでどのような学習をされてきましたか?
A オンラインの勉強会です。その勉強会からグループ翻訳に参加させていただき、相互チェックなどを通して先輩からいろいろと教えていただきました。
Q 翻訳された短編における、ぜひ読んでほしいポイントやお薦めの点はどこですか?
A 「二千ボルト」は私自身、一通り全部の短編に目を通した段階で、一番好きな作品でした。登場人物は刑事と死刑囚のほか、食堂や刑務所で働くごく普通の人たちなのですが、それぞれの心理に深く切り込んだ内容は、ミステリファンでなくても考えさせられる作品です。短いながらも鋭く光る作品だと思いました。

「Gメン」は、著者自身の言葉にもあるように、とてもうまくできた作品です。史実に基づきながらも、もしもその事実が少しだけ違っていればどうだっただろう、という改変歴史もので、ケネディ大統領暗殺事件直後という歴史的にとても興味深い時代が背景です。実在の個性的な人物像がうまく生かされた創作のうまさには唸らされます。
Q 翻訳される際に、心がけたことや苦労したこと、楽しかったことはどんなことですか?
A 特に「Gメン」については事実関係の調査に時間を費やしました。 ただ、それで情報を仕入れさえすれば、人物像がイメージしやすく、この人が日本語をしゃべったとしたらどういう言葉遣いが似合うだろう、と考えるのは楽しかったです。

読者が物語に入っていけるよう、注釈はできるだけ少なくしたいと思いましたが、事実関係が全くわからないと物語の面白みが伝わらないので、過不足なく注釈を入れるという点では工夫したつもりです。

両方の作品に共通することですが、スラングの多い話し言葉のニュアンスをどう日本語にすればいいだろうか、という点では苦労もしましたし、楽しくもありました。ぶつぶつとつぶやいてみてリズムがいいか、自然に聞こえるかを考えたりもしました。

「二千ボルト」は、読んでいて切ない思いがよぎる作品なのですが、私が感じるこの切なさを読者にも感じてもらいたい、と思いました。それがどこまで成功しているかはわかりませんが、私にとってはのめり込める作品でした。
Q 「翻訳の魅力」とは何でしょうか? また、今後の抱負・夢などをお聞かせください。
A 私にとっての翻訳の魅力は、作品にじっくり向かい合えることです。 文章と深く付き合う中で、読者として読んでいるだけでは見えない著者の考えや意図が見えてくるように思います。私には論文、評論文のような固い文章が合っていると思っていましたが、今回の作品のような口語表現の多い作品も楽しいことを実感しました。

もともと心理学の分野で仕事をしていたこともあり、フィクション、ノンフィクションにかかわらず、人間の心理に迫る作品に惹かれることは確かなのですが、特にやりたい分野を限るつもりはありません。著者の言わんとしていることを忠実に伝えられるような翻訳者になりたいと思います。
Q 最後に、プロ翻訳家デビューを目指す方に、何かアドバイスなどあれば、お聞かせください。
A 翻訳が好きで心から楽しめることが、長く続けられる秘訣かなと思います。 また、経験上わかったことですが、時間をおいて見直すと違った見方ができるようです。焦って課題を提出するよりも、早めに取組んでしばらく寝かせてみたり、人に読んでもらうのもいい方法だと思います。
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